Michael Thomas Flynn
1958年12月 -
前補佐官が刑事免責要求=ロシア疑惑聴取で-米メディア
【ワシントン時事】
ロシア政府がトランプ米大統領の陣営と結託して米大統領選に介入していたとの疑惑をめぐり、フリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)が連邦捜査局(FBI)や上院情報特別委員会に対し、聴取や聴聞会出席に応じる条件として刑事免責を求めていることが分かった。
複数の米メディアが30日、報じた。
米メディアによると、フリン氏の弁護士は免責を求める理由について
「魔女狩りのような状況下で、不当な訴追を受けない確証もなく聴取に応じる者などいない」
と説明した。大統領も31日、ツイッターで
「 これはメディアと民主党による歴史的規模の魔女狩りだ。その点でフリン氏は免責を求めた方がいい」
と擁護した。
一方、米政府当局者はウォール・ストリート・ジャーナル紙に
「フリン氏が法的に危うい立場にあると感じていることを示している」
と指摘した。
同紙によると、FBIと特別委はいずれも、今のところフリン氏との取引には応じていないという。
トランプ政権発足前の昨年12月、補佐官に内定していたフリン氏はキスリャク駐米ロシア大使と電話で話し、オバマ大統領(当時)が発表したばかりの対ロ制裁の扱いを協議。
後にこれが発覚した際、会話の内容を偽って報告したことがペンス副大統領の逆鱗に触れ、2月に更迭された。
(2017/03/31-21:51)
Finian CUNNINGHAM
2017年2月15日
Strategic Culture Foundation
トランプが大統領に就任してわずか三週間で、トランプの国家安全保障顧問マイケル・フリンの辞任を強いて、ワシントン既成支配体制のトランプの政敵は大成功を収めた。
2017年2月15日
Strategic Culture Foundation
トランプが大統領に就任してわずか三週間で、トランプの国家安全保障顧問マイケル・フリンの辞任を強いて、ワシントン既成支配体制のトランプの政敵は大成功を収めた。
国家諜報機関や、彼らと足並みを揃える大手商業マスコミを含む既成支配体制は、昨年11月の彼の衝撃的当選以来、ずっとトランプを追っていたのだ。
これはトランプ・ホワイト・ハウス中枢に対する途方もない大打撃だ。
今週のアメリカ・マスコミのフリン辞任報道には、紛れもない勝利に酔いしれる雰囲気がある。水槽中のサメのように、連中は血の匂いを嗅ぎつけるのだ。
トランプ政権への移行期間中に、ロシアのセルゲイ・キスリャク大使と彼がした電話会話に関して、彼は真実を話していなかったという、ワシントン・ポストや他紙の報道の後、フリンは辞任せざるを得なかった。
フリンは、12月末に電話したことは否定しなかったが、アメリカの対ロシア経済制裁という話題は話し合わなかったと主張していた。
アメリカ・マスコミが、フリンに対するしつこい非難を決してあきらめなかったことは、この件に関する彼らの確信が諜報機関筋に裏書きされていたのを示している。
言い方を変えれば、これは個人情報の違法な開示に基づく、諜報機関が率いた魔女狩りだ。
経済制裁については話し合わず、ロシア人外交官との会話は、季節の挨拶と、トランプ大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領との間で予定されていた電話会談、最終的に1月28日に行われた電話会談の準備に関するものだけだったとフリンはマイク・ペンス副大統領に報告していた。
電話会話にはなんら厄介なことはなかったとマスコミに語り、ペンスは当初フリンを擁護していた。
法律的に、民間のアメリカ国民として
- フリンは、トランプが1月10日に大統領に就任するまでの当時の段階では -
仮定の公式的立場で、外国と政府政策に関して話すことは許されていない。
FBI捜査と、ワシントン・ポストが引用したアメリカ高官たちによれば、どうやらフリンとキスリャク大使の間で、経済制裁の件が話し合われていたらしいことが判明した。
ロシアは電話会話の内容についてコメントすることを拒否した。
フリンは一体何を考えていたのだろう?
オバマ政権の一時期、彼は16のアメリカ・スパイ組織の一つ国防情報局の局長を務めたことかあるのだ。
アメリカの国家監視の実態に関する彼の専門知識からして、フリンが、ワシントン駐在のロシア人外交幹部と、彼の当時の権限を越える国家安全保障問題に関する電話会話をするほど無謀だったとは信じがたいことだ。
特に、ロシアとのつながりとされるものを巡って、既にマスコミによる厳重な監視下にあったドナルド・トランプ新大統領の国家安全保障顧問の職に、フリンが間もなく就任することを考えれば。
フリンは、電話会話をしたのみならず、オバマが課したアメリカによる経済制裁が、トランプ政権下でいかにして解除されるかという話題を切り出した可能性も高い。
フリンが、アメリカ諜報機関に一言一句録音されていることを理解していなかったのは、彼にしては信じがたい判断の誤りだ。
問題の電話会話は、ロシア人ハッカー大統領選挙に干渉したとされることを巡り、オバマが、何人かのロシア人外交官を国外追放した時期に起きていた。
ロシアが国家としてハッキングを支援したというこの主張は決して証明されていない。
ワシントン・ポストの報道の仕方は、ロシア ウラジーミル・プーチン大統領が、12月29日に発表されたオバマの経済制裁には応酬せずに、アメリカ人の楽しいクリスマスを祈ると答えることを選んだことに、アメリカ諜報機関当局者は驚愕したというものだ。
ボスト紙によれば、アメリカ諜報機関は、プーチンが予想外の対応をしたことの理由を調べ始め、彼らの推定上の答えを、フリンのロシア大使への電話で発見したのだ。
フリンは、ロシア外交官に、退任するオバマ政権が課した新経済制裁は、トランプによって、しかるべく解除されることを示唆したとされている。
しかし、アメリカ諜報機関工作員たちは、遡及的なスパイの無作為探索などをするわけはなく、連中はフリンにずっと狙いを定めていて、ロシア大使とのこの電話会話を盗聴したという方が、ずっとありそうな筋だ。
今週、ワシントン・ポストが当てつけがましく書いている通り、オバマの経済制裁に対して報復的行動をとらないことで、トランプはすぐさまプーチンを称賛した。
ここで推論されているのは、トランプの指示の下で、フリンはロシア人との仲介者として行動していたということだ。
“現役幹部も元幹部も、ペンス[副大統領]は欺かれていたと考えてはいるが、フリンとロシア大使とのやりとり内容に関しては、移行チームの他の連中がそれを知っている中で、フリンが動いていた可能性も排除できない”
とワシントン・ポストは報じている。
トランプ政権は、既に、
国務省、
外交政策シンクタンク、
諜報-軍事機構や、
彼らと足並みを揃える商業マスコミ
などのワシントン既成支配体制の間で深刻な困惑を引き起こしてきた。
11月8日の当選前と後における、ロシアとの関係を正常化するというトランプの公然の意図は、モスクワに対する敵意を醸成するというワシントン長年の地政学的-戦略的な狙いと対立していた。
トランプ・ホワイト・ハウスにおける、ロシアとの関係正常化の有力な唱導者だったマイケル・フリンが辞任に追い込まれたことは、トランプに対して、ロシアを巡って、アメリカの陰の政府工作員が与えた、大いに期待されていた打撃と見なすことが可能だ。
フリンが、おとり捜査にはめられたことにほとんど疑いの余地はない。
唯一不思議なのは、彼がまんまとわなにはまったように見えることだ。
フリンの頭皮を剥いだトランプの政敵は、それでは止めない可能性が極めて高い。
めざす本山はトランプ本人、敵国と共謀したかどでの弾劾で彼を大統領の座から追放することだ。
アメリカ・マスコミのフリンを巡る大宣伝は違法にロシア人と、接触する許可を彼に与えた人物としてトランプを糾弾する運動の始まりにすぎない。
特に彼の“友好的”ロシア政策が、モスクワへの敵意で夢中になっている権力者たちと食い違っていることを巡り、トランプに対するアメリカ陰の政府によるソフトなクーデターは、だいぶ前から憶測されていた。
トランプ政権内部の無能さが、彼をホワイト・ハウスから追い出すという狙いのまさに思うつぼになっているように見える。