武農塾

ドイツが密かに「独自の核保有」を検討しだした複雑な事情
 
世界は決して「軍縮」などしていない
 
 2018.08.28  Gendaismedia 川口 マーン 惠美
 
 トランプが離脱した「イラン核合意」
 
ドイツのメディアは、トランプ米大統領のことは、彼が大統領に就任する前から現在に至るまで、バカか変人扱いしてきた。
 
ツイートばかりしている大統領がまともなわけはない。
 
イスラエルの米大使館をエルサレムに移すのも、金正恩と握手するのも、NATO諸国はもっと経費を負担しろと脅すのも、中国に貿易戦争を仕掛けるのも、すべて気まぐれで、衝動的なだけ――。
 
だから、8月6日の夜、第2テレビのキャスターがワシントン特派員に向かって、
 
「現在の米国のイラン政策では、トランプ大統領にはどのような戦略があるのでしょうね」
 
と質問したとき、私は
 
「トランプ大統領に戦略などないでしょう。いつもの気まぐれです」
 
という答えを予想した。
 
ところが特派員は真面目な顔で、こう言ったので、私はびっくりしてしまった。
 
「次のことをよく理解しなければいけません。このハードなイラン政策は、トランプ大統領のアイデアではない。
 
共和党がこの作戦の後ろについて、大統領を支えています。
 
保守派は、イランがテロを支援し、中東に混乱をもたらしている犯人だと信じています。だから、経済政策を駆使して、そのイランに政策を変えさせるのが目的なのです」
 
トランプ大統領のしていることが、ひょっとして戦略的かもしれないとなった途端、それはトランプ大統領のアイデアではなくなるらしい。
 
トランプ大統領が離脱したイラン核合意とは、イランが核兵器を持てないようにするためという名目で、2015年7月に米英仏独中ロとEUが、長い交渉の末、イランとの間で結んだ合意だ。このあと、長年の対イラン経済制裁が外され、イランとの通商が解禁となった。
 
当時のオバマ政権はもちろん、ドイツ政府も、これであたかも中東に平和が訪れると言わんばかりの喝采ぶりだった。
 
EU、とくに独仏には、早く制裁を解かなければ、インドや中国にイランの美味しいところをすべて取られてしまうという焦りが強かった(中国はイラン制裁に参加していたが、必ずしも経済制裁を守ってはいなかった)。
 
今回の核合意は、イランの弾道ミサイルの開発を禁止しておらず、また、地下核施設の閉鎖も義務付けていなかった。つまり、イランは、平和利用という建前で、その気になれば、ゆっくりながらも核兵器の開発ができる。
 
だからこそ、イスラエルはこの合意に強硬に反対した。
 
イランが核兵器を手にすれば、イスラエルは、運がよければイランに隷属。運が悪ければ核戦争勃発で、国が無くなる可能性がある。
 
アメリカも、イスラエル寄りのトランプ政権ができるや否や、この合意の見直しを要求した。しかし、EUに反対されたため、5月に同合意から単独離脱。そして、独自の対策として、8月7日、イラン経済制裁の第一弾を再開した。
 
 ドイツ企業の苦悩
 
困ったのはドイツ企業だ。ここ2年、多くのドイツ企業が好機到来と、イランとの商売に飛びついていた。第1テレビのリポーターは、その熱気を「ゴールドラッシュ」と形容したほどだ。
 
ドイツとイランの関係は深い
 
すでに1920年代、イランの近代化にほぼ独占的に貢献したのがドイツだ。
 
当時、多くのドイツ人がイランに招かれ、同地の金融と産業を育てた。1940年代、イランの輸入の43%がドイツからだった。
 
交易はその後、ドイツの敗戦で一時途切れるが、まもなく復活。70年代、イランで最初の原発の建設に着手したのもドイツの現シーメンス社だ(79年のイスラム革命でシーメンスは同事業から撤退)。
 
イランがイスラム共和国になってからも、ドイツの特権的な地位は続き、1984年には国交が正式に復活。今もイランでは、産業機械の多くがドイツ製、あるいは、その改良型だそうだ。
 
こういう歴史的経緯を見れば、核合意交渉の際、核を持たないドイツが、調停役として一番重要な役目を果たしたことも、なるほどと納得できる。
 
そして、核合意成立後、ドイツ企業がイランへの大々的な投資に勢いづいたのも、単なる冒険というより、当然の帰結であった。
 
なのに、このたび、そのゴールドラッシュに急ブレーキが掛けられた。
 
トランプ大統領がイランだけでなく、イランと商売をする企業も、アメリカ市場から締め出すと警告したからだ。
 
アメリカとの商売か、イランとの商売か、どちらかを選べと言われれば、ドイツ企業はもちろんアメリカを取らざるを得ない。
 
2017年のドイツのイラン向け輸出は、急激に伸びたとはいえ、30億ユーロで、全輸出額の0.23%。輸入に至ってはたったの4億ユーロ、全体の0.04%に過ぎない。それに比べてアメリカとの通商は、その35倍はある。
 
すでにベンツのダイムラー社は、イランでの活動停止を発表したし、化学コンツェルンのメルク社、ドイツ鉄道、テレコムなど大企業、そして、数々の中小企業がそれに続いている。
 
仮にイランとの商売を続けようとしても、決算を引き受けてくれる金融企業がなかなか見つからないらしい。中国は前回のイラン制裁の際、石油とのバーター取引などの抜け道を使ったというが…。
 
 「核不拡散条約」の根本にある矛盾
 
さて、トランプ大統領の動きに対して、EUも何もしないわけにいかない。そこで、他国の発した制裁にEUの企業が従うことを禁止する“Blocking Statute”を発動した。
 
この規則では、制裁に逆らって取引を続けたために発生した被害は、EUが保証することになっている。しかし現在、果敢にイランとの交易に乗り出す企業はなく、EUはアメリカの威力の前で無力をさらけ出した形になっている。「歯の抜けたトラ」と言われる始末だ。
 
いずれにしても、EUがすでに暗に認めているように、2015年の核合意では、おそらくイランの核開発は止められない。ザル合意というトランプ大統領の見方は正しい。
 
ただ、では、なぜイランが核開発をしてはならないかというと、ちゃんと答えられる人はいないだろう。なぜなら、これもまた、ザルのような核不拡散条約(NPT)に基づいているからだ。
 
1970年にできた同条約では、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5ヵ国だけが核兵器を開発、あるいは保有してもよいと決められている。中国は60年代半ばから核実験を繰り返し、保有国のメンバーにギリギリセーフで滑り込んだ。
 
それ以外の国は、核の開発も保有も禁止されている。条約は無期限有効で、改訂には保有国の5ヵ国が全員一致で賛成しなければならない。
 
ただし、この5ヵ国には、核軍備を徐々に縮小していかなければならないという義務もある。そして、現在、それを誰も守っていないのは周知の事実。
 
同条約がなぜザルかというと、加盟していないイスラエルは、勝手に核開発を進め、今では100発から200発もの核弾頭を所有しているし、インドやパキスタンは加盟しているにもかかわらず、すでに核兵器を持っている。北朝鮮にいたっては、核開発を始めた時点でこの条約から抜けてしまった。
 
しかも、これらの国々の核保有が、いつの間にか黙認されているのだ。
 
イランにしてみれば、なぜ自分たちだけが、核を触った途端、犯罪者のごとく扱われるのか、というところだろう。
 
その答えは、「近所にイスラエルが有るから」だが、イランは、それならなおのこと、「そんな不平等で、欺瞞に満ちた条約は納得できない」となる。そもそも核不拡散条約は、根本に矛盾のある条約だ。
 
そして、この矛盾がある限り、核開発を試みる国は、おそらく永遠になくならないだろう。将来、核廃絶が叶うとしたら、そのときには、核よりももっと効果的な兵器ができているはずだ。
 
世界は、軍縮などしていない。その反対で、今、ドイツでさえ、独自の核保有の話がちらほら話題に上り始めている。それについては、改めて書きたい。

「アカカンバ」色深まり、さあ出荷 敦賀・杉箸
 
 2017年10月18日    中日新聞
 
 敦賀市杉箸(すぎはし)の伝統野菜の赤カブ「杉箸アカカンバ」の収穫が十七日、始まった。
 
地元生産組合は十二月中旬までに約一万個を収穫する予定で、県内のスーパーマーケットや都市部の和食店に出荷する。
 
 杉箸アカカンバは、ほろ苦く、辛みのある味が特徴。組合の農家八人が栽培しており、十一月中旬に収穫のピークを迎える。
 
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 組合代表の山口一夫さん(69)の約四百平方メートルの畑では、深い赤色に染まったこぶし大のカブが次々と引き抜かれた。
 
山口さんは
 
「天候不順があったが、しっかりした食感や味は保証できる。ぜひ味わってほしい」
 
と話した。
 
 (米田怜央)
 

一家の幸せは一定なので自分が有名になればなるほど家族の運気は低下するものである。質量保存則ならぬ幸せ保存則である。高位高官の者は注意すべし。
 
 
西田幾多郎旧宅、解体工事始まる 京都・左京、書斎など一部保存
 
 2016年06月08日 15時00分 京都新聞
 
 「善の研究」といった著作を通して独自の思索を展開した哲学者西田幾多郎(1870~1945年)が、京都帝国大(現・京都大)の教授時代などに暮らした京都市左京区の旧宅の解体工事が8日、始まった。
 
イメージ 1住んでいた10年間は、京都学派の源流となる三木清らが訪れた一方、長男を失うなど不幸が重なった。
 
京大文学研究科の林晋教授(思想史)は「悲哀をテーマにした西田哲学につながる経験を積んだ家」とし、書斎や廊下を京大総合博物館などで保存するという。
 
 旧宅は木造2階建て延べ床面積約180平方メートル。1階には居間や台所、2階に書斎などがある。後に一部が改装されたが、書斎と廊下は西田が生活した当時の状態をほぼ保っている、という。
 
イメージ 2 西田は京都帝大の教授に就任する直前の1912年から22年に借りて暮らした。この間、長男謙の死や妻の脳卒中、他の子どもも病にかかるなど苦難は多かった。
 
つらい経験は哲学の動機を「悲哀」と考える西田独自の考えに影響を与えたという。次男外彦は書斎に隣接した約10メートルの廊下について
 
「(西田は)往復しながら哲学と格闘するように思索した」
 
と著書で回想している。
 
 林教授と福井工業大の市川秀和教授(建築学)らが解体・保存作業に当たる。旧宅は老朽化などのため建て替えが決まっていた。
 
西田の直筆原稿など「京都学派アーカイブ」をインターネットで公開している林教授に昨年秋、知人を介して所有者の家族から保存の打診があった。
 
 7日は西田の命日。市川教授は
 
「西田は京都で3カ所に暮らした。最後の現存する住居で、一部でも保存できてうれしい。調査で明治後期には建てられたと分かっており、当時の借家用住宅を知る上でも貴重」
 
と話している。
 
 解体前に撮影した建物内部などの画像は京都学派アーカイブのホームぺージから見られる予定。
 

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諏訪湖の御神渡り監視打ち切り 八剣神社「これ以上張らない」
 
  2016年2月4日   中日新聞
 
 諏訪湖に張り詰めた氷が割れてせり上がる「御神渡り」は、今季も拝めそうにない。
神事をつかさどる八剣神社(諏訪市)の宮坂清宮司(65)は三日朝、
 
氷はこれ以上しっかり張ることはない
 
との見通しを示し、一月六日から続けてきた監視活動を打ち切った。
 
 諏訪湖は一月二十五日に全面結氷。その後も厳しい寒さが続き、湖面には御神渡りになりそうな亀裂が複数現れ、一部で氷の盛り上がりも確認された。
 
諏訪大社御柱祭を春に控え、例年にも増して御神渡りの出現に期待が高まっていたが、二十九日の雨で一転。湖面を覆っていた氷は緩み、出現は遠のいた。
 
 三日の諏訪の最低気温は氷点下七・七度と冷え込んだものの、岸辺の解氷した部分は薄氷が張る程度。毎朝監視してきた氏子大総代の藤森政明さん(61)は
 
全面結氷後はわくわく、どきどきしたが、残念
 
と肩を落とした。宮坂宮司は
 
雨とともに夢が流れ、自然の威力を実感した。気持ちを切り替え『さあ御柱祭』という思い
 
と語った。
 
 八剣神社は二十七日の注進奉告祭で、御神渡りが現れなかった「明けの海」を三季連続で神に告げる見通しだ。
 
(中沢稔之)

日本は成長の早い松ばかりを植えすぎた。正に蔓延るトヨタのようである。広葉樹を植えて森林の多様性を大事にしよう。私も20年かけて武農塾周辺の森林に広葉樹を植えている。秋は見違えるような紅葉を楽しめる。
 
山小屋のすぐ近くには朴の木もあり、ヒヨドリの種運びでメスのヤマブドウも沢山あり、アイヌが植えし山桜ありで素晴らしく環境が変わってきた。春、冬と野鳥もかまびいすしい。
 
山も不要な木々は伐採しギリシャやイギリスのような美しい風景を保つべきである。
 
日本人は老年になればなるほど、自然の中でこのような努力をするべきである。養老院でノウノウと過ごすべきではない。
 
アカマツ皆伐し広葉樹林へ 松本・アルプス公園
 
2016年1月28日     中日新聞
 
 北アルプスを一望する松本市蟻ケ崎のアルプス公園で、次世代につなぐ森林づくりが進められている。
 
六月五日、長野市をメーン会場に開かれる全国植樹祭では同公園が県民植樹会場になることから、松くい虫被害が広がる園内の森のアカマツを皆伐し、野鳥の集まる広葉樹林への転換を図った。
 
新しい森の遊歩道や広葉樹の周りには伐採木のチップが大量に敷き詰められ、県民植樹を待つばかりだ。
 
イメージ 1 全国植樹祭が県内で開かれるのは一九六四年の茅野市八子ケ峰以来、五十二年ぶり二回目。
 
アルプス公園は、長野市茶臼山自然植物園や上田市自然運動公園、伊那市鳩吹公園とともに植樹祭当日に催す県民植樹の会場になる。
 
 アルプス公園で植樹が行われるのは、園内の「しぜんかんさつの森」。
 
植樹祭に向けた森づくりが始まったのは二〇一二年度だが、松くい虫被害が広がり枯れたアカマツが目立った。
 
 県林務部全国植樹祭推進室は、コナラなどの高木はそのまま残し、すべてのアカマツを伐採してチップ化し、森林内に還元している。藪山の低木も伐採したため、森は見違えるようだ。
 
 植樹祭当日は、県外からの招待客も含めた大勢の人たちが、一帯に
 
コナラ
ケヤキ、
エノキ、
ミツバカエデ
 
などの広葉樹を植樹し、次世代につなぐ森づくりが完成する。
 
 同推進室の西沢彰係長は
 
「新しい森にはクロツグミやキビタキ、シジュウカラ、ヤマガラなどの野鳥が集まってくれるはず。六月は良い植樹祭ができると思う」
 
と話している。
 
 (野口宏)

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